妻木晩田遺跡

中国地方の最高峰・大山の麓に甦った弥生時代の国邑、それが妻木晩田遺跡です。遺跡のひろがりは鳥取県米子市・西伯郡大山町にまたがる晩田山丘陵全域におよび、弥生時代に大山山麓に存在したであろうクニの中心的な大集落であったと考えられます。現在、全体のおよそ1/10が発掘調査されています。その結果、弥生時代中期末(西暦1世紀前半)~古墳時代前期(3世紀前半)にかけての、竪穴住居跡420棟以上、掘立柱建物跡500棟以上、山陰地方特有の形をした四隅突出型墳丘墓などの墳墓34基や、環壕など、山陰地方の弥生時代像に見直しをせまる貴重な資料がたくさん発見されました。

鳥取県立むきばんだ史跡公園 公式HP

国史跡 上淀廃寺跡

上淀廃寺跡は、飛鳥時代(7世紀終り頃)に建てられた寺院の跡です。平成3年(1991年)からの発掘調査で国内最古級仏教壁画片が大量に出土し、飛鳥時代の堂塔内部を復元しうる数少ない寺院跡として、平成8年(1996年)に国の史跡に指定されました。また、金堂の東に3塔を南北に配する設計も、堂塔配置が規格的である古代の寺院において他に例が無く、建立者の独立性が窺えるこの寺院の特徴となります。建立者はわかっていませんが、堂塔以外にも倉庫など多くの付属施設をもつ、地方では大規模な寺院で、壁画片の他、仏像片、瓦、土器、鉄器などが出土しています。

国史跡 上淀廃寺跡(米子市)

上淀白鳳の里展示館

米子市淀江歴史民俗資料館を改修・増築して整備された「上淀白鳳の里展示館」が、上淀廃寺跡のガイダンス施設として、2011年4月に開館しました。古代の山陰の歴史を紐解く出土品が所狭しと並べられています。また全国初、古代寺院の内部を原寸大で再現した金堂は見ものです。

上淀白鳳の里展示館 公式HP